自動車整備で最も大きい締付トルクが指定されているのはクランクプーリーボルトだろう。
比較的長いボルトが使用されていることが多く、自動工具で作業されていると思う新車時の締付は、ボルト首下がトーションバー的に「しなって」食い込んでいる様子で、かつてトヨタのJZ系エンジンのタイミングベルト交換時には苦労したものだ。
クランクプーリー回りの作業スペースはタイトな事がほとんどだから、薄くて強力なエアインパクトがあればいいが、頻度の少ない作業に大柄なエアツールは費用的に負担が大きいだろう。
そんなエアインパクト内のハンマーとアンビルと同じ原理を、極めてコンパクトな手工具にしたものがこのハンドインパクトレンチだ。
誤ってケガをしないように厚めのゴムでプロテクトされたハンマリングポイントを5ポンド程度のハンマーで数回打撃すると、300Nm指定のボルトも比較的簡単に緩むのだ。
先端の1/2スクエアだけ消耗部品供給があるのも嬉しい。
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