レトロブームが衰えない。
単なる懐古趣味とは違う、若い世代にも受け入れられるレトロ。昔のモノには確かに存在感があった。
手にしてから以降の生活を一変させる特別な作用は、「○○のある生活」などと表現され、深く所有者の記憶に刻まれていくのである。
それは存在感というより本物感。
ほとんど不自由のない生活を送ることができる現代において、時折、不自由にもなるレトロが好まれるは、本物枯渇の現れではないか。白物家電のようになってしまった現代の車に魅力がないのも本物感の欠如。
さて、工具はどうだろう。
「スナップオンのある生活」
手にしてから以降の生活を一変させるに十分な魅力がある。
————————————————
写真のポリッシュドシャンクのドライバーは、under_line_logoさんのブログのアイデア拝借しました。
OKU says
「手にしてから以降の生活を一変させるに十分な魅力」がホントにあるかどうかは知りませんが(爆)、「たとえ1本のラチェット」でも満ち足りた生活を送っているOKUです(笑)。 でも新型のドライバーはいただけませんよ!。 ウルトラマンカラーは「白物家電」っぽいです。ありゃイカン・・・(困)。
ハンドツールマスター says
単にブランド力ということなのかもしれません。でも、ドライバーシャンクなど取るに足らないものまで丁寧に刻印されているのは製品を製品らしく演出する有効な手段です。スナップオンは個体差が大きく、これが原因で一部嫌われていますが、簡単に抜ける手間を惜しんでいないというか、そういうところが今の工業製品にはないところだと思っています。
新型ドライバーは確かにすごい意匠ですね(笑)ソフトグリップ同様なかなか受け入れがたいものがあります。
ST says
今は作り手の拘りや提案より万人に受け入れられるモノをというのはあるかもしれないですね。
とにかく使い易く安全で、しかも使い捨てられた後の事も考えての方向で。
カメラなんかも大分違う方向にいってしまいましたね。
ちょっと寂しいです・・。
ハンドツールマスター says
STさん、こんばんは。
まさにおっしゃる通りですね。
トヨタなどはその典型かと思いますが、多くの製造業で、定義不明瞭な「万人受け」のモノ作りが行われています。環境配慮型の企業姿勢も「万人受け」。
私は、ひねくれ者ですから(笑)、いわゆる万人の中には入りません。だから、とても違和感を感じてしまうのです。
モノ作りがアジア諸国に流出しだした頃から、何か大きな変化があわられはじめました。
カメラもそうですが、その他多くのモノに寂しさを感じます。
大尉 says
私も古い物に魅力を感じる事が多々あります。工具もそうですが、昔のバイクや車なんかも非常に魅力的なものが多かった気がします。技術屋が主体のものづくりというか・・・環境問題もあり色々と難しいのでしょうけど、もっと情熱のある物造りをして欲しいと思う事はありますね。
ハンドツールマスター says
大尉さん、こんばんは。
プロダクトアウトからマーケットインへ…というやつですか。開発者主体より、顧客優先、市場要求優先。それはすなわち最大公約数的な製品開発ということになります。できた製品は優等生すぎて面白みに欠けるのでしょうか?ちょっとぐらい不良っぽいやつの方が人間味があっていいのかもしれません。
under_line_logo says
使う喜びを感じさせてくれる、数少ない工具メーカーだと思っています。
シャンクは、今のタイプですね。
ハンドツールマスター says
under_line_logoさん、こんばんは。
どこにその喜びの源があるのか。それを十分研究して欲しいなと思いますね。>国内メーカー
シャンクは差替え式のものです。磨きが甘かったので、撮影後磨きなおしました。仕事が終わって疲れているのに、こういう他愛もない作業に癒されます。