ターボソケットである。
Ko-kenその他からも,同様の製品がリーズナブルな価格で販売されているので,オリジナルにこだわる必要は無いだろう。
内壁に独特の螺旋形状が作りこまれてあり,角が丸くなってレンチやソケットがかからなくなったボルト・ナットを緩めることができる。
まんまるに削ったボルトで試したところ,あっさり緩んだのには驚いた。
ところが実際の作業において,ボルト・ナットの角が丸くなってダメになるという状況はエキゾースト系など,腐食によるものの他はほとんど無い。
腐食していないボルト・ナットを頻繁にナメてしまうというなら,もっといいレンチを買うか,工具の適切な使い方を習得するとよい。
では,角が取れて丸くなり,原形を留めないほどボロボロに腐食したボルト・ナットにターボソケットを装着し,緩むかというと,ほとんどの場合は緩まない。
火を入れたところで,緩まないケースもあり,ディスクグラインダーなどで切断してしまうのが手っ取り早いのだ。
その切断の後始末こそ,メカニックの腕の見せどころと言える。
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pacyanga says
こんばんは、ターボソケット実は持ってないんですよ。
ソロソロ、値段もこなれてきたので買おうかなとおもっていましたが・・・
腐食の激しいナットは無理なんですか?
どんな物でもいけると思っていたので
ショックですね、購入意欲がなくなってきましたね・・・・
ハンドツールマスター says
pacyangaさん,こんばんは。
腐食が激しい対象にはほとんど無効です。ボルト自体が痩せている上,脆いので,仮に1mm小さいサイズのターボで喰らいつかせたとしてもねじ切ってしまいます。
六角の形状が残っている場合は,レンチでダメでも,ターボで緩むことがありますから,持っていれば,役に立つときもあります。
その他,ホイールのロックナットソケットを無くしたなんてケース,ターボですんなり解決したことがありました。
macbeth says
たしかに、この手の工具には期待するところが多いですよね~。いざ、勝負に出るとガックリってことも…。無いよりかは、有ったほうがいいですが、キリとかを多数所有していたほうが有利かもしれませんね。(~_~;)
ハンドツールマスター says
macbethさん,こんばんは。
おっしゃる通り,金属加工の道具を揃えるのがいいかもしれませんね。
例えばタップ,ダイスとそのハンドル類各種。タップは2番だけでいいという話をよく聞きますが,排気系の修正には1番が有効な場合があり,それを含めて拡充を図っているところです。
miyaD says
ご無沙汰しております。
マスターのこの記事の書き方のファンです。
きちんと検証されていて安心して読めます。
そうなんですよね、角の丸くなっただけならターボソケットをはじめ緩める方法はいくらでもあるんですが。
これがマフラー関係だと・・・
浸透潤滑スプレーをたっぷり吹き付けてしっかっり咥えて力をかけてみても、大抵はポロっと
折れてしまいます。
狭いところで電気ドリルを取り回しながら職業整備士の悲哀をたっぷり感じます。
ハンドツールマスター says
miyaDさん,いつもありがとうございます。
最近の修理屋は,部品取替屋などと揶揄されますが,こればかりはすべて新品に交換するなどという馬鹿げた修理はできませんよね。
これからは,この手の作業が辛くなる季節ですね。お互い頑張りましょう。
takapooh says
ターボソケットは緩めるのみで締めるのには使えないのですか?
ハンドツールマスター says
takapoohさん、ご質問の件、締結には使用できません。右ネジ緊急対応工具でしかありません。
takapooh says
ハンドツールマスター さん
ありがとうございます。
勉強になります。
なぜこんな質問をしたかというとホイールのロックナットソケットをなくしてしまいまして外すにはこのターボソケットだということを知りまして、
締めるのに使える工具は無いかなと探しておりまして。
なにか思い当たりませんでしょうか?