例えば,大人2人子供2人の家族。
住まいは都市部近郊で,主の通勤は公共交通利用。盆正月は地方の田舎に帰省する。
30年ほど前なら,この家族の場合,車を所有しなくてもよかった。
普段の買い物は徒歩や自転車でその日の分を買った。盆,正月は家族みんなが手分けして荷物を担ぎ,のんびり鉄道車両に揺られて遠方まで「旅」をした。
ところが現代は,大型スーパーや大型量販店など,車で行くことが前提の店舗が増え,地域の商店街は風前の灯。
一度「ラク」をすると,荷物を持って歩くことなど忘れて,のんびり高速の渋滞に付き合うのだろう。
年に数回しか訪れない家族と荷物運びのために,普段はまったくその必要がないミニバンを1台購入。そして,相当な消費をしながら,その使用過程の多くはほとんどバン内の空気を運搬するだけ。
こんな状況にいつの間に変わってしまったのか。
「モータリゼーション」という耳心地のよい魔力に取り憑かれては,その呪いはなかなか解けない。
さて,修理保証期間の6ヶ月が経過して程なく,スナップオン(Snap-on)のインパクトのトリガーがイカれた。
手を離しても空転を続けるインパクトを見て,彼の地の文化の魔力もそう大したものじゃないかなとも思えた。
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