100系ハイエースのスペアタイヤホルダのボルト頭の形状は,凸のスクエア。一辺の長さが実測で約11~11.5mmのテーパーである。
そこで,写真のソケットを用いる。3/8″dr. 12ポイント 13mm のノーブランド品。12ポイントソケットは四角の凸をつかむことができるのである。
これにエアラチェットを組み合わせ,迅速なスペアタイヤの脱着が可能となり,車検整備の時間短縮に大いに貢献してくれる。
実はこのアイデア,大阪日本橋の五階百貨店にある大谷商店の店主から頂戴した。
勤務先の工場では,100系ハイエースの入庫が多く,当初,廃車から取っておいた同型車の車載工具で対応していたが,へビーな使用に耐えられず,果てにはモンキーレンチが登場する始末。
困ったときの大谷商店。
同店は五階百貨店の外れにある店で,所狭しと国産,輸入,特殊工具が陳列されており,圧巻の一言。
11.2~11.3mmぐらいの凸のスケアを回したいという私の要望に,カタログを繰る店主。
「そのサイズの専用のソケットはないなぁ…」とノギスを片手に12ポイントのソケットの内径を測りだした。
「12ポイントの13mmで,フランクドライブやったらいけるんちゃう?」
なるほど,気がつかなかった…
客の要求に迅速に応える工具販売のプロフェッショナル。私もプロとして,このようにありたいものである。
hazzet says
先日5年ぶりに大谷商店に寄りました
私もあの店の大ファンです
名古屋に転勤になり10年。大阪弁よりお好み焼きより大谷商店が恋しいです
10年後はもう引退してるよ・・・
と寂しい言葉。
幸せを堪能してください。
ハンドツールマスター says
hazzetさん、コメントありがとうございます。私も京都在住と超多忙なため、かれこれ4年は行ってません。10年といわずいつまでも続けてほしいものです。あんな工具屋他にはありませんから。
Suu says
4年前に大阪から東京に引っ越してきました。工具店の数自体は大阪より多いですし、おそらくは入手可能なアイテムも基本的には東京の方が多いのでしょうが、困ったときの相談や工具談義が出来て勉強になるような店は東京にはないです。私もまた大阪に行ったら真っ先に大谷に行きたいです。
ハンドツールマスター says
Suuさん、コメントありがとうございます。大谷商店ほどの店はなかなか見つからないと思いますが、World Import Tools、や ABIT Tools など関東圏には訪れてみたい店はあります。訪問してよかったという店の情報などお寄せいただけたらうれしいです。