老舗バーコ(BAHCO)のモンキーレンチ(アジャスタブルレンチ)新旧比較である。
上は現行品,品番8073 長さ12″(300mm)。
下が勤務先工場に代々伝わる伝統のモンキー,品番973 長さは同じく12″。
グリップに黄色の着色があるのは,同種工具の使用者区別のため。現行品に比べて丸みのあるデザインで,あごの目盛りはない。
グリップのI断面に変わりないが,現行14mmの厚みに対して,旧型は9mmとかなり細い。
印象的なのはウォームギアの巻方向。現行と旧型は,それぞれ逆である。
どちらが使いやすいかは,好みが分かれるが,このような抜本的な改良をするバーコはさすが老舗の貫禄だ。
旧型をみて,国産のありふれたモンキーに酷似しているとは思わないか?JISがかつてのスタンダードを模倣し,その規格ゆえ思うような改良を施せないでいるかもしれない。
何十年も使い込まれたメッキを施さないスウェーデン鋼むき出しの外観は,表面だけを取り繕った安物のメッキ品にはない渋さがある。幾度となく無理な使われ方もしただろうに,あごの開きは極小で,優れた耐久性を誇る。
これこそ世界の一級品だ。
tt says
こんにちは、ハーフムーンに投稿させていただきましたttです。私の職業は工事現場で電気関係を扱っているのですが、広い現場を歩き回る中で携帯性と汎用性に優れたTOPのミジェットモンキーといいますか手に収まるほどハンドルの短いアジャスタブルレンチが最近のお気に入りです。職業により工具に対する要求は違ってくるとは思いますが、色々と参考とさせていただいております。
ハンドツールマスター says
ttさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
他業種の工具選び、大変興味深いです。仕事が自動車整備に限定されていると頭がつい固くなりがちです。いい刺激になると思いますので、これからも情報交換よろしくお願いします。