ショックアブソーバや,スタビライザエンドのコネクティングロッドなどはダブルナットで締結されていることがある。下側のナットをスパナで押さえて共回りを防ぎ,上側のナットを本締めする。
特に難しい作業ではないが,一般的なスパナはナットより厚みがあり,下側のナットだけ押さえようとしても上側のナットにも掛かってしまい,作業はできない。
写真は,KTCの薄口スパナである。
このスパナは異サイズ異オフセットで,片側はオフセット15°,もう片側はオフセット0°となっている。
さらに同じ組み合わせサイズでオフセット違いが用意されており,それらを組み合わせて使うと最小15°の送り角で対象を回すことができるのが特徴である。
スナップオン(Snap-on)からもロートルクスリムラインという名の薄口スパナが出ている。
私は,送り角が小さくできることより,ロングリーチであることが薄口スパナの最大の利点であると考える。したがって,私は同じ組み合わせでオフセット違いは所有していない。
KTCのスタンダード品であるため,少し無理をすると,オープンエンド部内側に「めくれ」ができてしまう。大変高価だがメッキの強さはスナップオンが最高だ。
KTCの薄口スパナ,送り角の小ささを特徴にするのなら,同サイズ異オフセットの組み合わせにしてほしかった。それだと10, 12, 14, 17の4本で済む。
今のラインナップだと10×12,12×14,17×19それぞれ2本ずつで,6本持つことになるからだ。
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