工具は、市販されているものを購入するのが一般的である。しかし、工具箱の中に世界でただ一つの自作工具があるのも悪くない。
写真は、職業訓練校に在籍中に製作したポンチである。
材料は直径15mmの鉄棒。
ヤスリ一本で対面幅12mmの正八角形に削り出し、ペーパーとコンパウンドで研いで仕上げたものである。先端はアセチレンバーナーで焼き入れ加工を施してある。
製作には延べ24時間を要した。気の遠くなるようなヤスリ掛けの毎日。掌は豆だらけになってしまった。
スナップオン(Snap-on)顔負けの鏡面仕上げを施し、ひとしきり悦に入ったあと、最初のポンチングに感動した。
思い出の工具だから、工具箱のなかで特別存在感のあるポンチ。それと同様に市販の工具に存在感があるとき、その設計製作者の思い入れの強さを感じるのである。
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