スナップオンのミリサイズヘックスの弱さはあまりに有名で、「対象を傷つける前に工具が降伏する」などと言い訳にしか聞こえない理由付けまでする始末。
スナップオンがズラりと並ぶツールストレージに、ヘックスだけはハゼットという光景は珍しくない。
バンセールにおいても、儲けにならない先端交換作業が頻繁についてまわるものだから積極的に奨めていないというのが現状だろう。
さて、国産に超がつくほど優秀なヘックスレンチが存在するのをご存知か?
大阪生野区に本社を置く「株式会社 エイト」のヘックスレンチがそれである。
六角なのになぜエイトなのか?等、詳しくはHPに譲る。
聞くところによるとエイトは、KTCなど有名国産工具メーカーにもヘックスレンチの供給をしているらしく、知らないうちにエイトのヘックスを使っていることが珍しくない。
ところが私自身、KTCのヘックスソケットにはよい印象はなく、要求コストとの関係でスペックダウンしている可能性が高い。
肝心の使用感であるが、「硬い」の一言に尽きる。しなりのほとんど感じられない剛性感は特筆モノ。
ハゼットには無いクロームメッキは手入れが容易で、今のところ剥がれる気配はなく、一本一本丁寧に施された刻印にも製品に対するメーカーの真摯な姿勢が感じとれる。
ヘックスレンチについてはミトロイ然り、純国産品も捨てたものではないのだ。
気分を高めるため(?)に懇意のバンセラーにお願いし、スナップオンソケットにエイトのビットを挿入していただいた。嵌め合いが違うため組み換えには相当な苦労があったとのこと。この場であらためて感謝の意を表したい。