KTCの光軸調整専用レンチ AMLB8 である。
タイミングベルトで駆動される2つの回転軸で奥まった光軸調整ネジに簡単にアプローチできて調整もいたって容易。
車検整備を主に行う工場には必須のSSTといえる。
車検整備時に行うヘッドライトの光軸測定と調整は、リフトアップする作業が終了した後で行うことがほとんど。
ヘッドライトテスタに正対させて、イザ調整という段階で調整ネジが「効かない」状態に気づくことが少なくない。
納期が迫る中、部品調達をする時間もなく、ヘッドライトユニットを取り外してプライヤで直接調整ネジ(シャフト)を回した経験をお持ちでないか?
故障する調整ネジは、ほとんどがプラスチック製のベベルギアで、回転方向を90°変換するタイプ。
ほとんどの場合、調整ギア部だけの部品供給があり、時間に余裕があるときや、前回の車検時に調整できなかったことを記憶していれば部品の調達で解決する。
ヘッドライトユニットにある調整シャフトは先端が楕円凸型のため、汎用のレンチ・ソケットでは回すことができない。
写真のように壊れたギア部を分解し、対面幅8mmになるようにベベルギアを削り調整レンチのソケットに挿入すると即席の調整レンチが出来上がる。
調整ギアを取り外すのにヘッドライトユニットを一旦は離脱する必要があるが、この即席レンチを作ればヘッドライトユニットを装着した状態で調整が可能なことも多い。
低年式のトヨタ、ホンダ車は入庫時に調整ネジの状態を確認するとよいだろう。
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