『雌ネジを痛める。』
できれば経験したくない出来事だが,自動車整備には付き物だ。
かつては「ヘリサート」という呼び名で,ボーリング屋が出張修理をしてくれたものだ。近くのボーリング屋が店を畳んでも,雌ねじ損傷の事故には遭遇するので入手が容易なリコイルシステムに頼るほか無い。
アルミ製シリンダヘッド周りの雌ねじは,そもそも強度が不足していることがあるので,修正タップを通したところでほとんどの場合は修理したことにならない。いくら増し締めしても緩むエキゾーストマニホールドなど,その典型である。
少なくともM6-P1.0とM8-P1.25は常備しておきたい。
以前,アルミ製のオイルパンのドレンボルトを損傷したのだろうか,接着剤でドレンボルトを止めるという目を疑う作業を施し車両がオイル交換で入庫した。
こういう場面まで想定すると,国産車ならば,M12-P1.25やM14-P1.5,さらにはM20-P1.5なども用意したい。
最近はどこでもすぐに手に入るし,失敗してお悩みのサンデーメカの方にもおススメの品である。
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