写真はKTC ヘックスメガネレンチである。
一般的なメガネレンチとの違いはボックス部が12ポイントではなく6ポイントであることと,同サイズの組み合わせてあること。
6ポイントのボックスエンドは左右対称に15°の角度をつけているので,12ポイントメガネレンチと同等の30°の送り角を実現できる。MAC TOOLSのマイクロターンレンチ(現在はDISCON.)と同様のアイデアである。
同レンチで,特筆すべきはボックス部の面取りが無いこと。
ボルトナットとの接触面積を稼ぎ,「ナメ」にくくしようというもの。
使用開始当初は,排気管等の腐食したボルトナット,薄手のナット等によく食いつき,その製品コンセプト通りの効果が十分に味わえた。
しかし,長年使っているうちに「メッキ剥がれ」,ボックス内部の「めくれ」が発生し,今ではサイズを間違えたかと錯覚するほどガタガタのフィット感になってしまった。
スナップオン(Snap-on)の12ポイントメガネよりナメやすいのだから使えない。アイデアがすばらしいだけに実に惜しい製品である。
是非ネプロスブランドで製品化してほしい。